技術用語(金属用語解説・プラスチック用語解説)

Products

箔/foil
みが0.01ミリ~0.1ミリのものをいう。アルミ箔はJIS規格では「厚さ0.006mm-0.2mmのアルミニウム圧延素材」と定義されている。
バフ研磨
布製あるいは適当な物質の研磨輪を用いて光沢を出す研磨方法。
バレル研磨
材料を研磨剤とともに回転させるか又は振動容器に入れて研磨する方法で、乾式と湿式がある。バリ取りまたは美観を目的に行われる研磨方法。

引抜き(D)/draw
あらかじめ求める形状に加工された金型(ダイス)に通し、引き抜くことを引抜き加工と言う。丸棒、平棒、管などの製造法であり、特に高精度の製品が得られる。通常、冷間で引き抜くため加工硬化を伴う。
引張試験/tensile test
引張試験はJISZ2241-2011に規定された方法に従って、降伏点、耐力、引張強さ、伸び、絞りなどを求めている。また、比例限度・弾性限度・弾性係数なども測定できる。
引張強さ/tensile strength
引張試験で材料片が降伏点・耐力を超えさらに大きな荷重に耐えたとし、その時の最大荷重Wmax(Nまたはkgf)を試験前の断面積Ao(mm2)で割った値を引張強さという。また、一般的には引張強さが大きくなると、硬さ(硬度)も増してくる。 引張強さ=Wmax/Ao(N/mm2またはkgf/mm2)
比重/specific gravity
ある物質の密度と、基準となる標準物質の密度との比。 通常、水が約4 °C での密度は 0.999972 g/cm3≒1.0 g/cm3のため、比重と密度の値は、CGS単位系で表すとほぼ同じ値となる。密度は質量を体積で割った量、比重は基準物質と比べた密度比なので同じではない。
ひずみ硬化
加工硬化」の項を参照のこと。
比抵抗/specific electrical resistance
長さ1cm 断面積1cm2の物質の電気抵抗をいう。また、この比抵抗の逆数を、導電率という。一般に高温となるほど抵抗は増す。[Ω・cm]
比熱/specific heat
1gの物質の温度を1℃上昇させるのに必要な熱量をいう。(cal/g℃)

非熱処理合金/non-heat-treatable alloy

アルミニウム合金の分類で、製造のまま、あるいは圧延、抽伸などの冷間加工によって所定の強度を得る合金で、展伸材では1000番系、3000番系、4000番系、5000番系の合金がこれにあたる。ただ非熱処理合金の場合でも、焼なましや安定化処理のように熱処理が行なわれることがある。通常、質別はF材、O材を除き、Hxx、Hxxxで示されている。
「非熱処理合金」←→「熱処理合金

表面粗さ

品物の表面のでこぼこの度合い。表示方法は、品物の表面からいくつかランダムに抜き取った各部分における中心線平均粗さ(Ra)、最大高さ(Rmax)、または十点平均粗さ(Rz)で表示する。「表面粗さ」を参照のこと。
BA仕上げ
ステンレスの表面仕上げ」を参照のこと。
B1アルマイト
アルマイト膜厚:9ミクロンの意。
B2アルマイト
アルマイト膜厚:6ミクロンの意。
ビッカース硬さHV/vickers hardness test
押込み硬さで、対角面136℃のダイヤモンド四角すい圧子を用い、試験面にピラミッド形のくぼみをつける。このときの荷重を、くぼみの対角線平均長さから求めた表面積で割った値で示す。

ビレット/Billet

棒、管、線製造用の、主に円柱形の鋳塊のことをビレットといい、厚い板状の鋳塊、「スラブ」、「ケーク」と区別されている。
ピーリング/peeling
熱処理後の棒鋼の表面の黒皮を、リンゴの皮をむくように切削した光沢のある表面仕上である。ステンレス丸棒製品では25φ~150φの丸棒はほとんどがピーリングされている。
ピット/pit
腐食により材料の断面全体、または中心部に肉眼で見える大きさに点状の孔を生じたもの。
ピニオン
小歯車。
ピンホール
鋳造などの場合、溶湯中に吸収されるガスが、凝固過程で放出されるために発生する小さな気孔をピンホールという。

フェライト/ferrite *フェライト系ステンレス
体心立方格子のα鉄に最大0.02%の炭素(C)が 固溶した固溶体をフェライトと呼ぶ。フェライトは鉄鋼組織中で最も軟らかく、延性も大きく、通常では強磁性体である。フェライトの欠点は腐食(さび)しやすい点である。ただ、フェライト系ステンレスは多量のCrを入れることにより、耐食性はオーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系ステンレスの順で良好であり、加工性と溶接性に優れている。ただし、焼入硬化性はない。また、フェライト系ステンレスも強磁性体である。
フェライト/ferrite *フェライト系ステンレス
体心立方格子のα鉄に最大0.02%の炭素(C)が 固溶した固溶体をフェライトと呼ぶ。フェライトは鉄鋼組織中で最も軟らかく、延性も大きく、通常では強磁性体である。フェライトの欠点は腐食(さび)しやすい点である。ただ、フェライト系ステンレスは多量のCrを入れることにより、耐食性はオーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系ステンレスの順で良好であり、加工性と溶接性に優れている。ただし、焼入硬化性はない。また、フェライト系ステンレスも強磁性体である。
深絞り性
ダイス面上の素材が、ダイス穴内への絞り込まれ得る程度。その程度により絞り性、深絞り性、超深絞り性に区別する。

腐食/corrosion

ブリネル硬さ HB/brinell hardness test
ブローホール/blow hole
ブローホール(気孔または気泡)、ピンホールが完全に圧着されず、その跡をとどめたもので、普通圧延によって押しつぶされて線状に現れる。ただし、ピンホールのような非常に小さい気孔は腐食により「ピット」として現れる。
プレーナー仕上げ
平削り盤にて仕上げること。
プレス焼入性
プレスした状態で行なう焼入れ。焼入れ変形を極度に嫌う機械部品に応用され、ダイクエンチともいう。

平面度
機械の平面部分の幾何学的平面からのひらきの大きさ。
偏析 *正偏析 *逆偏析
不純物や合金元素を含む合金を鋳造するとき、鋳型に接した外部から内部へ凝固していく。このとき溶融点の低い成分や不純物は最後に凝固する部分、すなわち、中心部に集中して偏在することになる。これを偏析(正偏析)といい、ガスの圧力や急冷などによって、内部より外周部にしみ出して集まる現象を「逆偏析」という。逆偏析は、青銅にみられる。

放電加工
絶縁性の加工液中(白灯油など)で、あらかじめ所定の形状に加工された電極(銅やグラファイト)と加工物の間に短時間のアーク放電を反復して発生させることにより、電極と反転複写形状の掘り込み加工ができる加工法である。白銅の金型用高強度アルミ合金()の場合、炭素鋼の約1/3の時間で加工することができ、電極の消耗もほとんどなく、両面において優れた特性を持っている。
ホーニング/honing
円筒の内面を中ぐり、研削などの加工をした後、細粒の砥石を用いてさらに精度を高めるために行なわれる研磨加工法である。
ポアソン比 γ
棒を引っ張ると縦方向に伸びると同時に横方向に縮む。同一材料については弾性限度の範囲で横方向のひずみε1と縦方向のひずみεとの比は一定で、これをポアソン比γという。  γ=ε1/ε * γの逆数をポアソン数といいmで表す。